化学は初学者にとってもハードルが低く、比較的取り組みやすい教科です。一つ一つの分野が独立していて、ある程度の手法をマスターしてしまえばそれなりの点数は取れるはずです。
しかし物理と異なり、理解が進んだと思ってもなかなか満点は取りにくいという特徴があります。これを乗りこえるためには次のことに気をつけましょう。
「電子のやり取り」を意識する
化学は究極的には、「電子のやり取り」を扱う学問です。その点を意識しながら各分野の理解に努めてください。新しい分野をはじめて習う分には各々独立したトピックとして学習しても十分ですが、長期休暇のときなどに「電子のやり取り」に注目してもう一度構築してみると、各単元の現象を一本の軸で理解し、整理することができるようになり、見通しがよくなると思います。
演習量を多くこなす
また、化学は数値計算が基本です。問題をスピーディにこなせるようになるには、演習をたくさんこなして典型パターン刷り込む必要があります。
暗記と理解の両方を侮らない
また、化学は半分暗記、半分理屈です。前半はいわゆる理論分野で、最低限の暗記項目を除いて理詰めで考え計算していきます。それに対し無機は一部を除いてほぼ暗記、有機は理論分野の応用と暗記の総合問題となっています。したがって、学習の順番としては、まず理論分野、次に有機を学習し、無機は通学時間等のすき間時間に覚えていくといいでしょう。
高2の終了時点で全範囲履修していることが理想的ですが、分量が多く難しいかもしれません。それでも最低限有機の芳香族までは終わらせておく必要があります。継続的かつ計画的にこなしていきましょう。