まずは物質の構造の分野からスタートし、電子殻・電子対、電気陰性度等の電子がらみの概念をしっかりと押さえてください。化学は電子を扱う学問です。ここがすべての基礎になります。そのうえで理論各分野と有機化学を学習していきます。
また、理論分野のうち酸塩基と酸化還元を先行させておくと、有機がわかりやすくなります。
無機は暗記がメインなので後回しにしてもかまいませんが、周期律のところだけは早めに見ておくといいでしょう。
高分子は、阪大等の一部国公立大学を除き、天然高分子がメインになります。ただこれは有機の応用問題的な面が強いので、有機がある程度仕上がってから取り組むようにしましょう。
春(4月〜7月)に基礎を叩き上げる
理論分野を平衡の手前までの範囲で学習していきます。また、有機化学もエステルくらいまでは進めてしまいます。化学は英語に似たところがあって積み重ねが大切ですので、一問一問着実に理解していきましょう。
夏(7月〜8月)に基礎の完成と応用力の養成
理論は反応速度・化学平衡をしっかりマスターするとともに、それを前提にして理論各分野の復習を行います。溶液等、苦手な人が多い分野もあるので、弱点補強をしっかりと行いましょう。有機は芳香族以降最後まで学習し、あとは演習をこなしていってください。
秋(9月〜10月)は実戦問題を通じ、得点力へ
理論・有機ともに標準問題から入試問題にかけて演習をみっちり行います。高分子も天然中心に学習していきましょう。化学は物理と違い演習量がモノをいいます。弱点分野は基礎概念に立ち返って徹底的に復習してください。この時期が勝負です。また、無機も覚えていきましょう。細切れ時間を用いて見ていくとよいと思います。沈殿生成などは平衡問題のからむことが多いのですが、無機としてはざっくりで構いません。
冬(11月〜) 入試対策
模試の復習や入試問題演習を行います。医学系では化学はしっかり見られるので、弱点がないかしっかりチェックしていくことが大切です。暗記項目も最終チェックしていきましょう。