楽しい2学期
2学期(9~12月)は、運動会(体育大会)、文化祭(学園祭)、遠足、修学旅行等々、学校行事が目白押しです。うだるような暑さが過ぎて人間の活動に適した気温になり、また新年度スタートから半年ほど経ち、ある程度クラスにまとまりができたこの時期に、行事を実施するのは理にかなったことです。準備や運営を通して培われる協調性や達成感は、何ものにも代え難いですし、見聞や体験から豊かな情緒を養うのは素晴らしいことです。
「人はパンのみにて生きるにあらず」とはよく言ったもので、学校でのパンに当たる勉強ではない行事には楽しいことがいっぱいです。一時期は気持ちが行事一辺倒に傾いてしまうのは、致し方ないことかもしれません。
苦楽は隣り合わせ
ただ、楽しさの隣にはワナが潜んでいます。それは、いつまでも行事気分を引きずることです。勉強を二の次三の次にしているうちに、気がつくと学校や塾・予備校の授業が理解できなくなり苦痛を感じる。そして、「勉強しなければ…」という気持ちとは裏腹に意欲がわかずおっくうになる、勉強に集中できず1時間も続かない、「今日は(勉強以外に)やることがあるからできない」と自分に言い訳をする等々、気持ちと行動がバラバラになることもあります。そうなると、打開策を思いつかないまま焦る気持ちだけが膨らんでいくものです。焦るのにやる気がおきない、やる気がおきないから勉強しない、勉強しないから焦る…無限ループに陥ります。
無限ループからの脱出
もちろん、そうならないように、どんなに楽しい行事にも浮かれずにケジメをつけて地道に勉強を続けていくのが最善なのは言うまでもありません。しかし、もし今やる気がおきないなら、そんなときこそ、優しい問題、基本的な問題をひとつずつ根気よく解いてみてください。簡単な問題でもコツコツ解いていくうちに次第に自信がよみがえってきます。好調な時の自分を思い出します。受験まではまだ時間があります。「急いては事を仕損じる」「急がば回れ」です。