医学部入試はたしかに難しい入試、唯一残った受験戦争の場です。
また、特に私立入試においては不透明な部分が過去あったのも事実ですが、世間の厳しい批判を浴びた結果、かなり透明性が増し、ストレートに学力その差個人の能力でその合否がはかれるようになっています。
そのため、合否は単純に合格レベルを超える学力が身についているかで見ることができるようになっています。
ただ、そのレベルに達するのが難しい。各予備校の出している偏差値表を見れば一目瞭然ですが、京都の工学部を突破できるくらいの実力がないととても届きません。
では、限られた時間でどのようにしてそのような学力を身につけられるのでしょうか?
まず、当たり前のことですが、勉強は自分でするものです。人に聞いただけで理解し使いこなせることは、ひっくり返ってもあり得ません。簡単なことですが、皆さんこれを忘れています。塾に行っておけば大丈夫、いい先生の授業受けてるからついていけば合格できる、そんなめでたい考え方を持っている人がどれだけ多いか! 本人ならしんどい思いをしてるから頼りたくなる気持ちもまだ分からなくはないですが、親までこの始末。行かせておけば安心なんてはっきり言って無責任というか思考放棄!塾側からしたらいい「お客さん」です。あやしてたらいいのですから。あやされてるのにも気づいてないのはもはやどうしようもないです。本人の行く末は知りませんが。こちらは付き合ってられません。まず学び、それを演習を通じて体で理解して使いこなし、答案に反映できるようにする、この地道な作業を毎日コツコツ積み重ねてはじめて実力養成になっていくんです。学問に王道なし、これ基本中の基本です。
次に、学ぶうえでのコツというものがあります。ここが科目講師の面目躍如というところなのですが、人にはそれぞれ思考パターンがあるので、それを踏まえたうえで生徒一人一人の思考パターンにあわせてもっとも効果的な教え方をするのが一番の近道です。これは正直マスプロ授業よりは個別授業のほうが圧倒的に優れています。オーダーメイドですから。
入試まで5ヶ月、一からローラーかけて学習していたら絶対間に合いません。本人は学習の穴埋めをしていくのが第一ですが、その折に本人に最も理解しやすい方法を提示し、同時に他分野の利用などを通じて万一に備えたガードをかけておく、そしてさまざまな手法を使えるようにして多少のことではくずれないようにする、それが合格に向けての一番の近道になります。
以上、①まずは自習をしっかり行うこと、②そのうえで講師を利用して自分にとってわかりやすい教え方をしてもらう、ということになります。能動的に学習していくことが大切です。直前期になるとこれに③答案構成にチェック、が入りますが、これはまだ今の段階では気にしなくても大丈夫です。
かける努力を効率のよい学習法で志望校合格に結びつけられるようにしていただけたら一番かと思います。