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医学部受験メールマガジン 4月号

2022年の関西の中学入試は、新型コロナウイルスのオミクロン株の影響を受け、面接の中止、保護者の入場規制、塾関係者の応援自粛など、厳重な規制の下で1月15日の入試解禁日を迎えた。

 どこの受験会場周辺でも入試日独特の喧騒は無くて落ち着いた模様だったようだ。来年も、コロナ禍を機に、あまりに行き過ぎ感のあった大手塾の受験生応援風景が沈静化することを期待する。

例年なら関西の私立中学受験に的を絞って分析していくのだが、今回は首都圏の受験との違いを見ながら、今後の関西の中学受験を予想したいと思う。

目次

  1. 2022年の関西の私立中学入試
  2. 2022年入試のトピックス
  3. 2023年受験に向けて
  4. 2022年の首都圏の私立中学入試

1.2022年の関西の私立中学入試

① 短期決戦 ほぼ4日間の入試

 関西圏の入試は統一入試解禁日の1月15日(土)に始まって18日(火)には、ほとんどの私立中学の入試日程が終了する。入試1日目の午前に多くの学校が入試を設定している。そのため1日目の午前には、受験者全員に近い人数が各学校に分散して受験を行っていると考えられる。午後入試を実施する校も多い。午後入試は併願受験として受験している場合が多い。4日目に実施する学校は少数となっている。4日目以降に入試を実施する校は極めて少ない。そのなかで男子難関校の洛星(京都)が20日に後期試験を実施していることが目立っている。

 合否発表は翌日あるいは翌々日であるため、4日目には多くの生徒が進路を決定している。

② 受験率は昨年比微増、のべ受験者数は微減

 受験率とは、入試1日目午前入試の受験者数を、関西圏の小6児童総数で割った値。今年度の受験率は9.74%(昨年は9.6%)となり2年ぶりに微増となった。少子化が続く中で関西圏の小学6年数は3825人減少している。昨年同等の受験率なら、のべ受験者数は400人ほど減るはずだが、実際は187人の減少にとどまっている。

 関西全体として見ると少子化が進んでいるが、都市部やその周辺の減少は小さい。中には増加しているエリアも有る。このように、中学受験が盛んな地域では児童数の減少が進んでいない点を見ないといけない。府県別に見た少子化と受験率と受験者数、エリア別に見た少子化と受験率と受験者数はまったく違うものと捉えなければならない。今後も、関西全体としては少子化は進んでいくが、中学受験が盛んな地域では少子化は小さいと考えられる。

 受験率も受験者数も一昨年、昨年と変化がないことから、中学受験の受験者層にとっては2年間のコロナ禍の影響は小さかったと考えられる。

③ 受験者の得点力が低下

今年度の受験生は、小5と小6の2年間に断続して学校・塾の授業中止措置を受けた学年である。そのため、受験者の平均学力(得点力)は平年よりも低下している。基礎を固める時期に授業を受けられなかったことが積み重なって、塾が目標とする学習到達度に達しなかった生徒が多かったようである。

 それは中堅校における合格最低得点が例年よりも低下していることでわかる。ただし難関校の合格最低点の低下が見られなかったことから想定して、上位者には学校・塾の授業中止措置による影響は小さかったと考えて良い。

 ところで、小6全体に比べると中学受験の生徒層は学力上位の生徒が占めている。ということは、小6の中位層に比べると中学受験の生徒層の方がコロナ禍の影響は小さかったはずである。ごく一般的な小6生の学力低下はかなり大きかったのかも知れない。中学1年になった段階で判明するだろう。

2.2022年入試のトピックス

① 難関校の志願者が減少したのは「安全志向」?

1日目午前入試の各校の志願者数の増減を見ると、競争率が高かった学校は減少し、比較的競争率が低かった学校の受験者は伸びた。このことから「初日から手堅く合格を決めていこう」という安全志向が強まったと見ることができる。さて、受験校を決める最終段階では、志望校の過去問題演習で合格得点に達しない場合は受験校を下げるしかないが、すでに述べたように全体的に得点力が低下しているため、過去データをもとに合否判定すると合格率が低めに出たものと思う。それも要因だろう。

男子の難関校の1日目午前では、甲陽66人減、大阪星光22人減、 六甲27人増、洛星40人増。

女子の難関校の1日目午前では、神戸女学院43人減、四天王寺71人減。甲南女子24人増、大谷(大阪)35人増、帝塚山学院14人増。

全国最難関の灘は35人減少した。首都圏から16人増で、減少分の多くは兵庫・大阪の受験者だった。

③ 有名私立大学の付属校人気は第2段階へ

同志社香里(大阪)は志願者数43人増でさらに難化。同志社(京都)を越えている。同志社(京都)は2023年入試から「算国2科目入試」に切り替わるので、来年の入試は出題傾向と難度の予測が難しい。

受験者が増加したのは関西大学中等部、甲南、京都産業大学附属。3校とも進学コースを持った付属校という共通の特徴がある。これは同志社女子、立命館も同じなので、系列大学に進める保障的な要素が人気の源となっている。同志社女子、立命館、関西大学第一は受験者数が減少。この3校はすでに急激に難化し高い競争率になっていたことで「穴」的な旨味がなくなりピークを迎えたものとみられる。

1日目の午前入試の志願者数で「関関同立」の附属校は合計で122人減った。一方、産近甲龍の附属校は56人増加した。このことから大学付属校の受験も安全志向だったことが分かる。

④ 須磨学園夙川(兵庫)

女子校の底辺位置にあった夙川学院を、須磨学園が買い取って、共学化し、神戸市中心部に移転させたのが現在の須磨学園夙川。年々難化し今では共学の難関校の1つと考えて良い位置にある。昨年よりも志願者総数は減少したものの、合格者数を絞ったこともあって全日程で倍率が上がった。

県下の女子の上位層の人気が高いため、来年以降も難化が進む見込み。須磨学園の併願校という位置付けから抜け出て、都心の共学の難関校として定着する見込み。

⑤ 三田学園、雲雀丘学園、滝川第二

兵庫では共学の進学校への志望が高まっており、中堅校の三田学園、雲雀丘学園、滝川第二などが受験者数を伸ばしそうである。

⑥ 新コースの設置

総志願者数で滝川86人、東洋大姫路33人、常翔学園142人の増加であった。これらの3校は新コースを打ち出しており、学校の挑戦する姿勢が支持されているといえるが、大学進学実績の堅実な伸びも人気の背景にある。大手進学塾がこの3校を中堅校受験の併願パターンに組み入れるようになったことも要因といえる。

3.2023年受験に向けて

首都圏の受験者数増加について、マスコミでは「コロナをきっかけに、リモート教育への対応の違いから私学教育への関心が高まった」などの見出しが躍る。中には大学の入試改革を要因にあげる人もいるが、増加の要因とするには遠すぎる理由だろう。

実際の理由はもっと簡単で、金銭的に余裕があって立地環境も整っていれば、高くついても学習環境と高い進学実績がある学校の方を選ぶのが普通だろう。高校受験を経て入学したい高校がある人は別だ。

家業を継がせたいから医歯薬系に進ませたい、とか、国際コミュニケーション能力をつけさせたいから、などの明確な理由を持って難関校や専門性の高いコースを目指す保護者はほんの一部であって、大多数は、公立中よりも優れた環境で学ばせてあげたい、高校受験が無くて済むから、のような志望動機が多くを占めるわけである。

現在では私立だけでなく国立や公立の中高一貫校も増えている。さらに男子校・女子校は少なくなって共学校が増えている。画一化した公立中学に比べて個性豊かな学習環境を整えた私立や国公立の中学校がいっぱい存在しているのだ。インフラ環境も進んでいるから簡単に県境を越えられる。ひと昔前と違って選択肢が多様になっているのだ。

あとは個人の金銭的な問題が解決すれば私立志向が高まるのは極めてふつうの結末である。妙な理由付けはいらない。

したがって、関西も景気さえ向上して金銭的に余裕が生まれれば首都圏と同じように一気に中学受験者数が伸びるのは間違いない。ただし小3の2月から本格準備に入る事を考えれば、今すぐ景気が改善しても関西の受験者数が伸びてくるのは早くても2年後だろう。

来年の受験生に注意しておきたいことがある。それは2023年の受験生は、小4と小5の2年間にコロナ禍の影響を受けて断続して塾の授業が抜けている点だ。特に難関校を目指すなら、基礎学力養成が不十分な場合は、小6後半の応用力養成の時点で伸び悩む危険がある。塾内の偏差値だけで受験校を選ぶのも危険だ。塾のシステムだけに頼らずに、各自で的確な自己分析を行っていって欲しい。

4.2022年の首都圏の私立中学入試

首都圏(埼玉・千葉・東京・神奈川)は、関西のように全域で統一の解禁日が制定されていないので、実施日は都県によって異なる。受験者総数の昨年比を見ると、1月に入試の埼玉+18%、千葉+3.0%、2月に入試の東京+3.5%、神奈川▲0.1%となり、首都圏の中学受験はリーマンショック前の最高水準に並ぶ受験者総数となった。

首都圏(埼玉・千葉・東京・神奈川)は、関西のように全域で統一の解禁日が制定されていないので、実施日は都県によって異なる。受験者総数の昨年比を見ると、1月に入試の埼玉+18%、千葉+3.0%、2月に入試の東京+3.5%、神奈川▲0.1%となり、首都圏の中学受験はリーマンショック前の最高水準に並ぶ受験者総数となった。

①1月入試の埼玉 受験者数は18%増

1月10日から12日までの3日間で受験者数が増大。埼玉の受験者数は18%増の3万1千人となった。「栄東」の第1回入試志願者数は7千人を超え、「大宮開成」も史上最高の受験生を集めた。

少子化が進む埼玉県なのに受験者数が増加した理由は実は東京からの受験生によるものである。東京は人気校の実倍率(受験者数と合格者数の比)が高いが、埼玉の実倍率は2倍を切る入試が多く、比較的合格しやすい競争率といえる。2月入試の東京の受験生たちの「本番前に予行演習を兼ねて、1月中に合格切符を得ておきたい」という気持ちが見えてくる。

②1月入試の千葉 受験者数は3%増

千葉は実倍率2~3倍台の入試が多いため、埼玉と比べると合格は得にくい。それでも1月20から22日までの3日間合計で前年比+3%と増加している。こちらも東京からの受験生が増加したことが原因。渋谷教育学園幕張の受験者増とそれによる難化がその象徴。特に東京23区の東部在住の都立中高一貫校志願者が、適性検査型入試を本番前に受けるため、県境を越えて千葉を受験していることも影響している。

③2月入試の東京・神奈川

2月1日午前の受験者数は東京が3万4千人(+3.5%)、神奈川は8千人(▲0.1%)。前年並みの神奈川に比べ、東京の伸びは大きかった。ここで入試日が2月1日解禁の東京・神奈川について、過去の受験率の変化を見てみよう。

東京・神奈川の受験率の変遷
(受験率=2月1日午前入試の受験者数÷小6児童数)

2008年までは女子校の受験者数が多かったが、以降は女子校の受験者数が急減する。ここから生き残りをかけた女子校の共学化が進んでいく。競って教育内容や設備のリニューアルをし続けた。続いて男子校の共学化が進んだ結果、2022年では共学校が占める割合が圧倒的に大きくなっている。

中堅校の人気が向上しており、四谷大塚結果偏差値で40台の中位校が受験者数を大きく伸ばし、人気校では偏差値も40台後半から50台になる動きが見られた。

中堅人気校の難化の影響は共学校で顕著に表われた。2月1日午前入試の偏差値50台前半の中堅校は、2020年で3301人、2021年3611人、2022年4144人と急激に増え、実倍率は3.01倍となった。これによって、中堅人気校も1日目から厳しい戦いとなっている。

男子の難関校も受験生を大きく増やした。2022年2159人、2021年2518人だったものが、2022年には3139人 と前年比で+25%も伸ばした。実倍率も2.81倍と厳しくなった。

③ 首都圏中学受験の増加の背景(まとめ)

・日本全体の景気は業種や地域によって差がある。首都圏の景気は総じて良好。

・東京都は富裕層や高所得層が多い。高所得層が東京都から周辺部に流出している。

・リーマンショック時と比べて、コロナ禍の影響は高所得層には小さかった。

・首都圏として少子化が進んでいるが、東京都および周辺部、都心近郊は児童減少がない。

・難関進学校の難化が進んだ。

・中堅の進学校も難化が進んだ。

・有名私立大学系列校の受験者が増えた。(実倍率が上がりきったことで上限か?)

・公立の中高一貫校が増え、受験者が増えた。

・リーマンショック後の私立校の生存努力

・共学化や教育の多面化を進めた結果、現在は共学校が受験者を集めている。

④ 共学校人気

これまでは共学化した男子難関校に優秀な女子が加わる形で人気校の難化が進んできたが、2022年は広尾学園や渋谷教育学園渋谷で優秀な男子の増加が見られる。元女子校にも男子に人気の高い学校が出てきている。

⑤ 午前午後のセット受験が定番化

2019年の1日目の午前入試の受験者数を100とすると、1日午後の受験者数は、2019年は53、2022年は64に増えて3人に2人は午前午後をセットで受験したことになる。

同様に2日午後の受験者数は、2019年は42、2022年は52に増えており、2人に1人は午前と午後をセットで受験したことが分かる。

午後入試は午前の本命校の併願先という受験生が一般的だが、共学校の中には午後入試が本命校という動きも見られる。女子校でも同様の動きが出ている。午前入試で競合校と生徒を奪い合うことを避けた「棲み分け」が起こりつつあるようだ。

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