本年度入試の結果が出てきました。幸いにも、コロナによる影響はほとんど受けておりません。
まず、国公立一般入試では募集人員が大きく減りました。前期で54名、後期で70名減少しています。これは、東北大学が前期日程の募集人員を28名減らしたり、福島、鳥取、広島の3大学が後期日程を廃止したことが影響しています。通常だとその分高倍率になりそうなのですが、実際には出願者数は前期・後期日程ともに大きく減少しました。原因は、なんといってもセンター試験が英数国で難化して平均点が下がってしまったことにあります。5教科7科目の平均点が前年比20点ほど下がってしまいましたので、目標点に届かず、2段階選抜も考え、出願自体を断念したことも起きたと考えられます。
その結果、前期日程では志願者数は15000人を切って倍率は4倍となり、2014年度から6年連続減少、過去20年さかのぼっても最少という結果になりました。
大学別の志願動向をみていきますと、49大学中29大学で志願者数が減少しました。特に弘前、福島県立医科、信州、滋賀医科、和歌山県立医科、宮崎の6大学では4割を超える高い減少率となりました。
一方、私立大医学科では、募集人員が前年から17名減員となりました。なかでも、一般入試枠は68名減と前年と比べても減員数は大きくなりました。一方、志願者数は全体で前年比98%と微減となり、10万人前後にとどまりそうです。また、センター利用枠では前年比93%と減少率が高くなりました。センター試験の平均点が大きくダウンしたことが響いていると考えられます。
来年度2021年度入試では共通テストの導入が大きな変更点になりますが、形式的には全問マーク形式で記述は導入されないので、結局いうほど大きな変動はおこらないと思います。
一方、国家試験一般の特徴として初回は比較的取り組みやすくなっていますので、共通テストの平均点が上昇することが想定されます。国公立志望のかたは共通テストの問題形式に早いうちから慣れておくことが大切かと思います。その他には大きな変更はありませんが、国公立・私立を問わず一般入試では募集定員が引き続き減少していく流れですので、気を引き締めて入試に向けて学習していただければと思います。