前回のブログで抽象的思考力が受験勉強のみならず人生においても必要不可欠なものであることを述べましたが、では抽象的思考力とはどのような思考プロセスを意味しているのでしょうか。
通常は様々な具体的な物事や現象を個別具体的に考えるのではなく、それらに共通した背景や内容について一般的かつ普遍的に考えていくような思考力のパターンを示していると思われますが、もう少し詳しく示していくと、その思考力には2つのパターンがあると思われます。
一つ目は、具体的な個別の物事や現象に共通した一般的な普遍的法則や原理を見出だすような思考力パターンのことを示していると思われます。このような思考力のパターンは「帰納法」と呼ばれているのですが、誰でも無意識のうちにこうした思考パターンを実行しています。
2つ目は、一般的な普遍的法則や原理に基づいて、具体的な個別の物事や現象を分析していくような思考力のパターンを示していると思われます。このような思考力のパターンは「演繹法」と呼ばれているのですが、多くの人がこうした思考パターンを実行していると思われます。
こうした2つの思考プロセスはちょうど逆方向になっていますが、対立するものではなく、むしろこうしたことを組み合わせたものが抽象的思考力のパターンを表していると思われます。
要するに、抽象的思考力のプロセスは一般化・普遍化と個別化・具体化の両面で重要な役割を果たしていることになります。それでは、こうした抽象的思考力をしっかりと身に付けていくにはどうしたらよいのかということになりますが、それについては次回のブログでお伝えする予定です。