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夏までにすべきこと

さて、新年度もスタートしすでに1カ月が過ぎようとしています。受験生にとってはあと8ヶ月余り、しっかりとした計画を持って学習を進めることが何よりも重要です。5月中旬には第一回の全統記述模試があります。受験生はまずこの模試をターゲットに学習を進めていきましょう。

受験学年でない学生も受験を見据えてツボを抑えた学習こなしていく必要があります。

今回は夏までの学習について、お伝えしていきたいと思います。

受験生(高3〜浪人生)

とにかく基礎をしっかりと固めましょう。生徒のレベルにもよりますが、無理に先走って難易度の高い問題や過去問を解く必要ありません。まずは基礎の理解をしっかりと行ってください。浪人生についても、昨年度に一度こなしていると思いますが、理解していると思っている分野でも全範囲ムラなく、基礎問題を解き切って確かめていくことが必要です。意外と、忘れているところや理解が曖昧な所、やり方を無理やり覚えているだけの所などがあるはずです。公式の意味、解法の仕組みなど、原理から掘り起こしてまんべんなく確認していってください。重要なことはムラなく、モレなくやることです。

現役生については、推薦を狙うことも考えていきたいところです。その際は、まず今から学校にはその意向を伝えておいてください。学校によっては数ヶ月前に申し出る必要があるなど、遅くなると出願できなくなることがあります。成績は高3の1学期までのものが使われることが多いので、学校のテストもおろそかにせず真剣に取り組んでください。調査書に記載する、成績の決め方は学校によりまちまちです。高3の成績の比重を高めているところもあります。なんとなく足りないだろうなと勝手に決めつけず、まずは先生に確認し、自身の意志を伝えておくことが重要です。

科目別学習の目安

英語

文法・単語・イディオムなどを総復習しましょう。今まで使ってきたテキスト・単語帳などを見返し、きっちり覚えきりましょう。余裕のある人は英作文や和訳にもどんどんチャレンジしましょう。これらは自分で確かめることは難しいので学校の先生や塾の先生などにその都度見せに行きましょう。浪人生はある程度自身のある人は基本的な文法・単語などは短期間に見直して、単語帳などは上級編に取り組んでいってください。そして、入試問題などの実戦的な問題にどんどん取り組んで行って良いと思います。そして答案はやはり、予備校の先生などにしっかりとチェックしてもらいましょう。

数学

数学についても基礎固め中心です。医学部受験では基礎分野の修得不足は致命傷になります。簡単な問題も避けて通らず、網羅的にドリルのように解き捨てていってください。基本的な手法をきっちりと理解し、かつ自由自在に使いこなせるよう訓練するイメージでテンポよくこなしていきましょう。7月中にチャート式・フォーカスゴールドなどの基礎問題集が解き切れていることが理想です。

物理

力学・波動・電磁気(直流)までを中心に原理と基礎を確実に押さえてください。とくに力学はバリエーションが多いので演習を十分に行って慣れてください。波動は図の処理だけでなく式だけでも解けるようになっておくことが重要です。電気では場のイメージをしっかり持てるようになることが大事です。

化学

理論分野を「平衡」の手前までの範囲で学習していきます。また同時に、有機化学もエステルくらいまでこの期間に進めておきましょう。有機化学は入試頻出分野ですが、化学の単元の最後にあるため、後回しにされやすい範囲です。使いこなすのに練習が必要で、時間もかかります。現役・浪人に限らず、春のうちに一通り、触っておくことが大切です。

生物

生物は正確な知識を頭に入れればその分点数が上がる教科です。春の時期は網羅的に知識の整理と暗記を行ってください。教科書や授業の内容を自分なりにノートにまとめていくと、頭で知識が整理され、暗記に繋がりますし、自身でまとめたノートは直前期には良い教材になります。「植生・環境」の範囲は、大学によっては出題されないところもあります。過去問をよく調べ、勉強が追いつかない場合は学習を省略することも戦略として考えられます。逆に出題される大学では他の生徒と差をつけるチャンスにもなりますので、しっかりと頭に入れていきましょう。

国語・社会

国公立大学を受験する生徒は国語・社会も避けては通れません。ついつい後回しになりやすい科目ですが、国語はとくに直前で点数を上げるのは困難な科目です。社会も放置しすぎて直前の詰め込みだけに頼ってもなかなかうまく行きません。早い段階からコツコツ進めていくことが重要です。1日30分など、時間を決めてとにかく途切れず、放置されないよう学習を進めることが大事です。

情報

情報は来年の共通テストから導入される新しい科目ですので、過去問がありません。しかし、大学入試センターには2回分試行問題が掲載されています。その一つは、学習を本格的に始める前に解いてみると良いと思います。どのような出題のされ方がされるのかイメージができたほうが学習の能率は上がると思います。情報はそもそも工学の分野です。つまり理科の一部です。やみくもに覚えようとせずまずは仕組みを理解するように努めてください。原理を理解すれば覚えることはそれほどありません。教科書の内容をしっかりと理解してから各予備校で出版される予想問題などにあたってみましょう。

高2

来年は受験生です。まず、現役医学部合格は並大抵ではないということを知っておきましょう。本気で現役合格を目指すなら、そろそろで現実的に受験を見据えて日々の学習に向き合っていく必要があります。

高2の1年間の目標は理科も含め、全科目において履修範囲をすべて修了し、一通りの基礎を押さえることです。学校によっては理科が高3に残ってしまうところもあります。ですので、今のうちに、学校の先生に聞いてカリキュラムを確認しましょう。もし、高3にやり残しが起きるようでしたら、その部分を長期休暇等で、塾の講習や家庭教師などで埋めてしまうことを考えてください。

中3・高1

中高一貫校の中3と高1は中だるみの起きやすい時期です。一方で、学習面は、中3から高校内容の学習に入ります。特に高2は、数学はIIBを学習し、理科もスタートして、入試の出題の中心となる重要分野を扱います。友人関係や部活などで忙しい時期でもありますが、学習においては決して手を抜きすぎてはいけません。今一度、春のうちに学習を組み込んだ生活サイクルを身に着けておき、テストでは十分な準備をして挑めるようにしましょう。

中1・2

中高一貫校の中には、理科や数学で高校内容の高度なものをいきなり与えられて混乱する生徒が時々おられますが、それらはできなくても気にする必要はありません。あくまで中学の学習内容をしっかりと押さえていきましょう。

中学に入ると本格的に英語がスタートし、小学校からの算数もスタートします。それらにスムーズに理解することのほうが重要です。

英語では授業で出てきた基本文法と単語をしっかりと覚えましょう。数学ではいつまでも中学受験からの算数のテクニックに頼るのではなく、高校数学のやり方に沿って理解し、問題を解けるようになってください。

まとめ

春から夏までの期間は、まずしっかりと学習サイクルを確立することが重要です。その上で、受験生は基礎固めを行っていってください。受験学年でない生徒もテストなど身近な目標を意識して、目的意識を持って学習にあたっていきましょう。

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