11月となり寒い日がしだいに増えてきています。インフルエンザ等もかなり増えてきていますので、日頃からの手洗いやうがいなどの予防を徹底していきたいところです。
今月、現役生は中間テストも終えて文化祭など楽しみなイベントがある方も多いのではないでしょうか。しかし11月はテストとテストの合間で、年末に向けて自身の学習に向き合うちょうど良い機会でもあります。良い年末を迎えるために今のうちから、自身の学習スケジュールを一度見直して見てはいかがでしょうか。
受験生へ
推薦入試
さて、受験生はいよいよ推薦入試がやってきます。近畿大学の推薦は19日にあります。この入試は成績基準がなく、1浪までなら誰でも受験することができるので、一般入試に向けての腕試しとして受験する定番の入試となっています。難易度はそれほど高くはありませんので、受験される方は基本問題をしっかりと解ききれるように対策を行いましょう。
私立一般入試
12月になるといよいよ私立の一般入試の出願が始まります。今年は旧課程での最後の入試です。来年からは新課程に入り、入試科目に「情報」が追加されます。そうなると、今年の受験生は現役志向が極端に高まり、私立大学では全体的な倍率が例年より高まることが予想されます。通常なら国公立志望の優秀な受験生も私立大を複数受けてくることになるので、そのような受験生は強敵です。そのため私立大の受験は、11月のうちからある程度受験校を絞って、十分な対策を行っていくことが重要です。
出願にあたって、国公立大志望の受験生は関医、大医以外にも受験する大学を検討しておきましょう。国公立大の受験は共通テストがその成否を左右します。万が一共通テストを失敗してしまった場合、私立の一般入試を出願していないと、その時点で今年の受験は終了です。関医・大医は人気が高く、確実に合格を狙うことは難しいので、実力に応じてセーフティとして私立大の出願を検討しましょう。
私立大志望の受験生は、志望校の偏差値帯の大学を数校受験するのではなく、幅広く受験校を検討してください。入試はきっちりと解き直しをすれば、その期間中も実力は伸びます。序盤の入試で振るわなくても徐々に調子を伸ばしていく生徒が毎年多くいます。入試当日は何が起こるかわかりません。体調を崩したり、プレッシャーのあまり実力を発揮できなかったりすることもあります。受験の機会が多いということはそれだけでかなりのアドバンテージです。
私立大 入試日程表のダウンロード
国公立大入試
国公立大の出願の判断ができるのは共通テストの自己採点が終わって、大手予備校の合格可能性判定を確認してからになります。それまでは確定させることはできません。ですので、自身の共通テストが成功した場合、それなりだった場合、失敗した場合の得点を想定して、それぞれの場合でどの大学に出願するのか候補を絞っておきましょう。
国公立大学の出願期間は共通テストから約1週間後の1月22日から2月2日です。私立大の入試が共通テスト後すぐに始まるので、その対策や受験に時間を取られて国公立の出願に関してゆっくり考える時間は意外とありません。ですので、今のうちに幅広い大学の問題に触れて配点や問題の傾向を把握し、相性の良い大学を見つけておくことが重要です。
出願準備
12月から私立大の出願が始まりますが、出願時は志望動機や自己PR等の記入が必要となります。今からきっちりと仕上げる必要はありませんが、いざ出願時に慌てないように今のうちにどのような内容を書くかは検討しておいてください。第一歩として、①医師の志望理由、②将来どのような医師になりたいか(診療科も決まっていればなお良い)、③高校時代に行っていた活動(部活動・委員会活動・その他課外活動等)を思い浮かべ、字数や文体を気にせず書き出してみましょう。
現役生(中学・高校生)へ
学年ももう後半に来ています。現役生の皆さんは、そろそろ一年の学習全体を見回してみましょう。現役生の医学部受験は常にギリギリです。やり残しや苦手を残してしまうと後々それが命取りになります。
また、できると思っている分野でも演習量は十分足りていますか?演習量が足りていないと、いざ受験学年になったとき、勝負の土俵にすら立てないということもあります。時々、学校の試験や模擬試験でできなかったが、ここの勉強が間に合わなかったから点が取れなかったと言うのを聞きますが、それは医学部受験のレベルではありません。医学部入試で合否を争う受験生は、当然のように演習を積んでいて、典型的な問題は当たり前のように解きます。その上での戦いです。演習量が足りないとお話になりません。
文化祭や体育祭で学校生活を謳歌することも大事ですが、後々のことも考えて気持ちの切り替えをきっちりと行って学習面も充実させて行きましょう。
重要なことは受験科目のすべての分野で積み残しを作らないことです。一年の学習の総仕上げをするにはある程度の時間が必要です。今から計画的にやり直し等を行って完璧に仕上げていきましょう。
ロードマップを作ってみよう
医学部受験は並大抵の学習量では現役合格できません。習得すべき基礎、こなすべき演習を入試までにきっちりこなしきった者が合格できます。そのためには長期的な計画が必要不可欠です。まだ、作られていない方は下記の記事を参考に一度作成してみてください。
もうすでに持っている方も、今一度自身の学習の進み具合とロードマップを見比べて達成状況を確認してみてください。その上で、これから年末年始にかけてすべき学習内容を明確にしてみてください。
最後に
受験生はもう入試期間に入っていますので、これから入試や出願など慌ただしくなると思いますが、自身の将来のために頑張ってください。
現役生にとっては11月はイベントで楽しい季節であると同時に、通常はテストがないのでこれまでの学習を振り返る非常に良い機会です。いざ自分が受験生になったとき医学部を射程圏に収められているか、絵に描いた餅になってしまっているかどうかは今の学習にかかっています。そのことを強く認識して日頃の学習にあたっていっていただきたいと思います。