大学医学部受験生へ
推薦入試の対策
11月からいよいよ推薦入試が始まります。推薦入試は出願において成績や年齢などに条件が付けられていますが、その分入試問題に関しては一般入試と比較して、易しめになっています。推薦入試受験生は、今一度基本レベルの問題をしっかりと解き切れるようにやり直しをし、準備を行ってください。
過去問演習のポイント
この時期は二次/私大対策としては過去問をといていくのが通常です。その際、第一志望だけでなく、受験の可能性のある様々な大学の過去問も解くようにしてください。国公立大志願者は共通テストの点数によって、出願する大学を変更することが頻繁に起こります。いざ共通テスト後に大学を選ぶとなった時、今のうちに各大学の過去問にあたっておけばスムーズに大学の選定を行えます。私大志望の方も、私大受験は幅広く受験を行うことがセオリーですので、志望度の高い大学だけでなく、なるべく多くの大学の過去問にあたってください。12月は共通テストの対策が本格化し1月はすでに共通テストと私大の入試ですので、11月中に必ず過去問を解いておきましょう。
共通テスト対策について
私立専願の方を除いて、共通テストの結果は非常に重要です。前期の配点はもちろんのこと、後期を考えた時、現状後期日程で学力試験を十分に課している大学はほとんどありません。関西では奈良県立医科大のみでその他の大学は小論・面接のみとなっています。つまり、後期日程の合否はほとんど共通テストの点数によって決まるということです。
共通テスト対策をしっかりと行うようにしましょう。浪人生は12月からでも結構ですが、現役生は11月の後半から始めるのが通常です。特に現役生は学校でも取り組むことが多いので、学校との組み合わせを意識して行っていきましょう。
また、共通テスト対策を行うときはまず、文系科目から取り組むようにしてください。特に社会はこの時期まで本腰を入れてやってこなかった方も多いと思います。国語も、古文・漢文はある程度の暗記と練習量が必要です。早めに取り組んでください。文系科目ほど得点できるようになるまでに結構時間がかかるものです。
入試に向けた準備
私大の一般入試に関しても、出願校の候補選定から実際の入試の行程まで、11月の内に準備できることは済ませておきましょう。受験生は勉強に必死で、また国公立大の志願者はなかなか私大の方まで本人は気が回らないことがあります。その場合はご両親が代わりに考えておくことも必要です。
まず、11月には医学部すべての募集要項が出揃います。募集要項の実物はテレメールよりほぼすべての大学のものが一括で請求できますので、早めに取り寄せておきましょう。
次に、志望理由書を作成しておいてください。出願の際、志望理由書の提出がありますが、いざ出願となってから書き始めるのは大変です。募集要項を確認すればどのような内容(志望理由・自己PRなど)と字数が分かりますので、今のうちに構想を練って仮でも良いので作成おきましょう。
受験期の大体のシミュレーションを立てておくことも重要です。関西圏の受験会場があればよいですが、関東や九州など遠方の受験となると移動やホテルの手配が必要です。地方の入試会場では宿泊施設が少なかったりするため、その大学への利便性が高いホテルの予約が困難になることがあります。受験が決まっている大学やその可能性の高い大学があれば、最寄りのホテルを先におさえておくことも有効です。また、移動の負担はなるべく少ない方が良いですので、関東の大学を受験の際は、なるべく固めて滞在期間中に一気に受験できるよう日程を組むようにしてください。
中学受験の方へ
体調管理には一層気を付きましょう。
まずはしっかりと体調管理を行ってください。この時期に体調不良で数日抜けると取り戻すのにまた数日かかり、時間がもったいないです。特に、今年はコロナウイルスに加え、インフルエンザの流行も懸念されています。これらにかかると1週間以上もロスしてしまうことになります。手洗い、消毒、マスクなど細かな予防を徹底していただき、予防接種等も検討していただけたらと思います。
学校説明会、文化祭等への参加
11月はまだまだ各学校がリアル、オンラインにて学校説明会を実施しています。また、文化祭がある学校もあります。学習も忙しいかと思いますが、志望校のこうしたイベントへはなるべく参加するようにしてください。特にプレテスト実施の学校は、点数が良い方は試験で考慮してくれることもありますので必ず参加してください。また、試験に面接のある学校は文化祭のことなどを聞かれたり話題となったりもしますので、イベントはなるべく多く参加してください。11月からはこのようなイベントや塾の模試など、土日や祝日に予定が増えてきます。混乱しないようカレンダーなどで、いつ何をするのか明確にしておくと良いでしょう。
入試に向けた学習
また、学習に関して、これから塾では、さらなる宿題を課してお祭り騒ぎのような追い込みをするところも多々あります。しかし、直前だからと何でもかんでも詰め込めばよいというものではなく、本番で活用できなければ意味がありません。今からの学習はより一層必要なものを選別して、学習していくことが重要です。入試が近づけは近づくほど、これまで学習してきた内容を見返して復習することを心がけてください。抜けているものがないか、これまで学んだことを完璧に使いこなせるよう注力していただきたいと思います。また、塾からも過去問をすすめるよう指導されていると思いますが、やりっぱなしにならないよう復習もやり方も考えて、取り組んでください。
出願の準備
11月から12月にかけて各学校から募集要項が出されます。関西の中学受験は4日の間にほとんどの学校の入試が集中している、短期決戦です。合格発表の日にちと時間、入学金の納入日など、細かな変更が入試戦略に影響してきます。こまめに確認し、募集要項と願書は早めに取り寄せておきましょう。また、募集要項を取り寄せたら、提出書類はよく確認してください。中には小学校に依頼しなければいけない場合もあります。志望校を変更するケースも考慮に入れて、書類の準備をしてください。
現役生の方へ
今年度の学習の総復習
現役生の方は、11月は今進んでいる学習だけでなく、今年度の学習を見直してみましょう。これまでの定期テスト、期末テストの結果を見返してみて、弱点となっている分野を今年度中に処理できるよう計画を立てましょう。12月になると期末テストなどでまた忙しくなります。休み期間にやろうとしても、その短期間で網羅することはなかなかできません。まとまった時間がとれる11月に計画を立て、苦手克服の学習を始めておきましょう。
自分の入試までの長期的な視点を持つ
中学生、高校生の方に、特にやってほしいことは、学習における長期的な視点を持つことです。医学部受験はなんと言っても受験の最高峰です。なんとなく学習していたのでは現役合格を勝ち取ることはできません。全体を意識して的確なカリキュラムのもと一つ一つの学習にあたることが理想です。
まずは医学部受験に必要な学習スケジュールを下記から確認してみてください。
医学部合格ロードマップ → https://mep-jp.com/pamflets/roadmap/
そして、学校で担任の先生にお願いして高校3年生までのカリキュラムをもらって比較してみましょう。ポイントは高3までにすべての課程を終了することです。数学は多くの学校で高2までに終えられますが、理科は高3の春まで要する学校もありますので、注意して確認しましょう。もし、高3になるまでに学習が終えられない場合は予習することや塾・予備校の短期講習、家庭教師・個別指導などどのようにして高2までに学習を終えるのか算段を付けておいてください。
最後に
11月は様々な準備を整える良い季節です。受験生は学習と並行して志望校の検討、願書取り寄せなど一般入試に向けた準備を進めてください。受験学年でない方も、これまでの学習とこれからの学習に関して考え直してみてはいかがでしょうか。受験、ことに医学部受験については先手先手で学習を構築してくことが現役合格の必須条件です。是非この機会に長期的な視点を取り入れてみてください。
お知らせ・情報
医学部の入試情報ページをリニューアルしました
MEPは医学部受験生のための入試情報を掲載しています。大学別の入試日程、科目・配点、過去の入試結果などを公開するとともに、印刷できる一覧資料も掲載しています。ぜひ一度チェックしてみてください。
→ https://mep-jp.com/database/
医学部入試 2024年度入試以降の入試変更点
(次回2023年度の入試ではありません)
・奈良県立医科大
- 前期試験の個別学力検査における学科試験を廃止。(共通テストは実施)科目 [英語・数学・理科(1科目)・小論文・面接] → [小論文・面接]
・大阪医科薬科大
- 学費減免を伴う「至誠仁術」入試(専願制)を廃止。(「至誠仁術」入試(併願制)は引き続き実施予定)
- 公募制推薦入試(専願制)を新たに実施。
- 一般選抜「数学」の試験時間を100分から90分に変更。
中学入試 2023年度入試の入試変更点
・帝塚山中学校
- 科目変更
2次A [国語・算数] → [国語・算数・(理科または社会)]
2次B [国語・算数・(理科または理科+社会)] → [国語・算数]
・履正社豊中中学校
- 校名変更
履正社豊中中学校 → 履正社中学校